Activity Holiday | DogsByNature

Activity Holiday

Wrote:10.17.2006
カテゴリー:レポート


8月14日から18日までDogs for Life(ドッグズ フォー ライフ)のアクティヴィティウィークに参加しました。

場所は、ノースヨークシャー、ロンドンから車できた北西へ約5時間。
馬と牛と羊が広大な土地に放牧され、なだらかな丘陵地と地平線の美しさについ目が奪われる牧歌的な光景が広がる。

友人宅に預けておいた私の愛車、アウディ80。(すでに生産していないアンティーク車。)
長い間、駐車場に寝かせておいたので、エンジンがかからない。

早速、RAC(日本でいうJAFさん)を呼び出し、一発バッテリに見舞ってもらったところ、ご機嫌を直して走ったくれた。

あとから思えば、このときさっさとバッテリの交換をしておけばよかった。

高速道路を順調に約4時間を過ぎた後、県道に入り、そろそろガソリン補給・・・と
ペトロステーション(ガソリンスタンド)に立ち寄った。

さて、出発、とキーを回せど・・・プスン・・・。まさか・・・。
もいちど、試して・・・カチ・・・・。またか。

あらかじめ友人に借りておいたジャンパーを使えばなんとかなると信じ、
近くにいた10代のお兄ちゃんとスタンドのおじちゃんに助けていただいた。

が、・・・。無のつぶて。ショック!!

仕方なく、またRACに頼るはめに。

RACへの連絡は、イギリスへ来て、ぼろ車に乗り始めて以来、慣れっこになってしまった。もちろん、当初は慣れない英語での、しかも電話とあって、そりゃあどきどきしたさ。けれども、人間何度も場を踏むと、度胸もつく。いくら下手な英語でも、イギリス人は外人になれているため、劣等感を感じずに話せる。

とにかく、携帯電話で今いるところを説明するのに
私「えーと、今どこにいるかわからないんだけど、たぶんリーズの近く」
テレオペ「郵便番号はわかりますか?」
私「えーと、スタンドの人に聞くのでちょっと待ってね・・・(携帯を耳にあてながらスタンドの店の中に駆け込む)」
私「すみません。ここの郵便番号教えてください」
店員「えー、知らないなぁ」
私「じゃあ、住所は?」
店員「はっきりわかんないけど、ここの店名いえばわかるんじゃないかぁ」
こんなやりとりをテレオペは辛抱強く待っていた。店員の言うままにテレオペに伝えてみたが、
今ひとつつたわらない。
店員「変わってあげるよ。ぼくがしゃべった方がわかるだろう?」
と横からとても親切な申し入れ。しかし、何とか通じたみたいで、やっと私の居場所が伝えられた。そして、待つこと約20分。私の救世主RACが現れた。
ちょっとイケメンのお兄さん。

私「思ったよりも早くきてくれてありがとう!助かるわぁ」
兄「ノープロブレム、それでどうしたの」
といつものパターンで状況説明。バッテリーチェック。
結局バッテリーを交換することに。

ここまであまりにもながーい前置きであったが、ここからが、核心だ。
点検を手際よくこなす、エンジニア。待っているだけでひまな私は、容赦なく話し掛ける。
私「この仕事好き?車好きなんだろうね。」
エ「まあね。」
私「どれくらいやってるの?」
エ「もう18年になるなぁ。」
私「すごいよね。短時間に問題状況を把握して、原因をつきとめて、対処するってさ。」
エ「前は工場でエンジニアしててね。やってくうちに、音がかなりのヒントになってくるんだよ、大体音で検討はつくね」
私「すごいね。私、犬のこと好きで、勉強してるんだけどね。そんな風に原因を早く突き止められるなんて、やっぱり経験だよね。犬は生きてるけど、車と同じように自分の状況を話したりはしないからさ」
エ「そうだね。経験は大きいな。でも、対処しきれないこともあるよ。短時間じゃあ、原因をつきとめられなかったり、部品が足りなくて応急処置しかできないことも。僕らはロードサービスだから、そんなに大きな問題はないけどね」
私「それもすごいね。的確に判断できないときは、できる所へ送るってことでしょう。犬の世界もそうだわ。獣医さんやトレーナー、問題行動解決にはいろんな分野の人の見解や協力があって、判断する必要があるもの」
エ「へぇ、通じるものがあるね。がんばってよ」
と励まされ、バッテリーも新品になり、安心して目的地へと出発した。

私はエンジニア系の人と話をするといつも気づかされることがある。

目標に達するため、研究、経験、勘、技術、道具、これらを使いこなし、ねらいをつけて、消去法でせまっていくのである。相手が機械なだけに、感情を投入するより、論理的に解決できるわけだ。

もちろん犬は機械じゃない。その分、気持ちを感じ取るハートが何よりも大事だ。

しかし、健康面、環境は気持ちだけでは解決しない。
論理的に問題解決するには、専門的な知識や技術、そして、経験がいかに大事であるかを気づきなおさせてくれるのだ。

最近、犬の行動問題解決を専門とするカウンセラーが職業としてスポットを浴びている。
犬のオスワリやフセを教える技術と、行動問題の解決に必要な技術は全く同じではないことを私は痛感している。
犬の行動問題は人間の理解と努力不足から発生している場合多い。ということは、犬の問題を解決するには人間を扱わねばならない。
人間は言葉というものを巧みに操るため、一筋縄ではない。心理も複雑だ。

教え方の技術、メソッドもジャンルのひとつかもしれないが、教えることと問題解決も違うジャンルとして取り扱うなら、そういう教育が必要だろう。
犬を知ると同時に人間を含む犬を取り巻く環境を論理的思考で冷静に見極められるようになるには、結構時間のかかる話かもしれない。