5年間の始まり 〜ドッグトレーナーと出会うきっかけ | DogsByNature

5年間の始まり 〜ドッグトレーナーと出会うきっかけ

Wrote:05.20.2006
カテゴリー:ロンドン回想録


イギリスにたどり着いて間もない頃、

知り合いも友達も誰一人として、相談できる人はいなかった。

そもそも、イギリスを選んだ理由は、ヨーロッパの英語圏であること、憧れの国であること、何より動物愛護の先進国であることで、知り合いのつてなど気にもしなかった。

当時、地方公務員として平穏な暮らしをしていた私であったが、愛犬、りんたろうとの出会い、そして、30歳を前にして、犬との暮らしを充実させる仕事への思いをはせていた。

また、一度は冒険したことのある外国生活(25歳のときにカナダ滞在1年)、明確な目的がなければ、母国で過ごすように安易に暮らしていけないことは承知しつつも、バイリンガルという人生の目標が断ち切れずにいた。

そして、その年、2001年、願ってもないチャンス、イギリスワーキングホリデーが始まる。

このチャンスを逃せば、二度とチャレンジすることはない!そう思った私は、「犬と人との暮らし」をテーマに旅に出た。

まずは、ユースホステルの仮住まいを拠点とし、部屋探しから始まった。

イギリスにいて、日本人と生活しては意味がない、とやせ我慢を決め込み、日本人コミュニティという安易な情報入手経路を拒み、英語のローカル新聞を頼りに部屋探しをした。

アポをとるのに便利な携帯電話1つ買うことも、手間取った。
何せ、Pay As You Go(日本でいうプリペイド方式)の意味が全然わからず、お店のお兄さんに聞いても、その英語がわからないのだ。短期滞在で銀行口座がイギリスにない場合、月額払いの契約はできず、プリペイドを買わねばならない、と理解するのに時間がかかったのだ。

今思えば、なんとも不器用なスタートだ。

下手な英語でアポをとりつけ、なれない交通手段をつかい、市内を歩き回った。

人種のるつぼロンドンで、言葉もままならない自分と、ロンドン住宅事情がようやく見えてきた。

そして、日本人相手に部屋を貸しているイギリス人との同居という形で妥協することにして、ようやく、ロンドン一等地ピカデリーサーカスにあるジャパンセンターに足を向けた。

やせ我慢だの、妥協だの、今思えば大した強気である。

さて、ロンドン暮らしに興味のある方に少しだけ、ロンドンの部屋探しのおさらいを。

お金のない外国人が選ぶ生活形態は、間借り。私のように、新聞広告やコミュニティの掲示板のチラシを頼りに直接交渉する方法はめずらしくない。

まずは、電話やメールで連絡し、「お部屋はいけーん」のアポをとる。大抵、電話口で簡単に身元調査をされる。それから、実際にお部屋を見に行く。そして、お互いの身元調査インタビューになる。とはいえ、大抵はざっくばらんな会話の中から相手を探る、といった感じだ。そして、お互いが気に入れば、入居時期を決め、支払い、といったパターン。

相手がビジネスとしてやっているか、プライベートで小遣い稼ぎをしているかによって対応は様々だが、不動産やとか斡旋業者を通さない限り、間借りにおいて、契約書を交わすことは少ないかも。ただ、支払の領収書ぐらいはきちんと書いてくれる相手を選んだ方が無難。

話ももとに戻そう。

部屋探しを始めてから10件目。
ここでも、ご他聞に漏れず、「何やってるの?なぜイギリス?どれくらい住みたいの?」等々、口頭インタビュー。

・・・イギリスにおける犬と人との暮らしに興味があって・・・イギリスに着いて1ヶ月ほど、市内観光もかねてお部屋探しをしながら、市内の公園をめぐりをし・・・・犬が公園をオフリードで悠々と歩く姿、イキイキと走り回る姿に非常に感動しました・・・・

そんな話をした。

すると、その大家さん「あぁ、きっと君の力になれる人知ってるよ。良かったら、紹介してあげる。」って。

その人とは、以前大家さんが家を売った相手で、ドッグトレーナーとしてロンドンで成功しているとか。

イギリスに着いて1ヶ月、部屋探しにはほとほと疲れ果ててきたころでもあったし、活動の糸口としては願ってもない話だった。

「入居の有無にかかわらず、紹介はしてあげるから」
ありがたいお言葉だった。家賃や周辺環境も悪くなかったし、せっかくなので、その家に引越すことにした。
そして、大家さんの計らいでその人物に会わせて頂くことになった。

この出会いが、その後5年間もイギリスに滞在していける大きなきっかけになるとは思いもせずに・・・。